自分の筋肉の特徴をつかむことが大切
人間の体に備わっている運動能力には、当然のことながら個人差がある。では、その運動能力の高さにもっとも重大な影響を与えるものは何かといえば、やはり筋肉だ。しかし、身体全体の筋肉量を増やすだけでは、運動能力を効率よく高めることにはならない。スプリンターなら瞬発力、長距離ランナーなら持久力というように、競技の特性に合わせて要求される身体能力の特色を理解し、それに関する筋肉部位を重点的に鍛えていく必要がある。
筋肉強化のための出発点は、自分の筋肉の特徴をつかむこと。とりわけ、「速筋(白筋)」、「遅筋(赤筋)」という2つのタイプの筋肉がどんな比率で備わっているかをおさえておかなければならない。その上で、種目や目的に合わせた綿密なトレーニングメニューを組んで実践していく。それこそが運動能力向上の最短ルートだといえるだろう。